紅い月と蒼い月
後悔と遺言
「あたしのせいで数馬は…」
「それは違う」
「何が違うのよ…数馬はあたしの力で死んだんだから…あたしのせい……」
「あら…遊佳ちゃーん!?」
「流風さん…」
「流風さんですかー?」
「海斗も一緒なのー?」
「今からお宅に伺うところでしたー」
「そうだったのーっ」
「はいーっ」
「流風さん…流風さぁぁぁぁん!!」
タッタッタッ
「ちょっ遊佳待ってくれ〜」
「どっどうしたの!?」
「数馬が…梓が……イヤァァァァ!!」
「海斗説明してちょうだいっ」
「はい…でも…人目につきますよ…」
「なっなら上がって」
「遊佳ちゃん…何が起きて何が有ったの?」
「梓が…殺されたの…フィリップ・ヨハンセンに…数馬を…あたしが殺したの…」
「フィリップ…ヨハンセン!?」
「知り合いですか?」
「いいえ…(ジョンソンさんは…何か…思惑が有るの…遊佳ちゃんや魅佳ちゃんを使い…海斗までを巻き込んで…また…あの事件を興させたいのかしら…)」
「数馬や梓が死んだのはあたしのせいよ…それ以外にないもの…あたしを殺してくれれば良かった…」
「違う!!数馬が死んでも遊佳が死んでも悲しむ人は必ずいるんだ!!」
「…………」
「数馬の言葉を覚えてるか?」
「……人を殺すな」
「数馬はそれを教えたかったんだ!!遊佳の力は使い方を誤ると人を殺めてしまう…だから数馬は…自分を犠牲にしてまで教えたかった事なんだと思う…」
「…………………」
「遊佳ちゃん…」
「あたしは…みんな幸せだったら頃に戻りたい…数馬も梓も魅佳も元気な頃に…でももうそれも叶わない…あたし…心の中で魅佳は戻ってくれると思ってた…でも…数馬も…梓も…いなくなっちゃった…あたしと関わったせいで…みんないなくなる…そんなのはいや…一人はいやぁ!!」
「遊佳…」