紅い月と蒼い月
「大丈夫貴女は一人じゃないわ」
「俺がついてる…いや流風さんや克之さんだって!!」
「…………寝ます…いろいろ有って疲れました」
「そうね…おやすみなさい遊佳ちゃん」
「…………」
「流風さん…今の遊佳は何をするか分からない…情緒不安定だから…」
「…今はそっとしておくべきね……この力を受け入れるか…否か…それは遊佳次第だから………」
「はい…でも数馬の言葉を…忘れない限り…受け入れると思います」
「そうだと良いわね」
ガチャ
「ただいま〜」
「おかえりなさい克之」
「遊佳ちゃんは?」
「先に休んだわ」
「まだ早いんじゃないか?」
「実は今日…」
「そんな事が…」
「……………」
「立ち直りが遅くなりそうだな……」
「遊佳ちゃんがやった事は間違いでもなければ正しい事ではないわ…でも数馬の死と引き換えにした事を分かって欲しいのよ」
「……………」
「海斗…泊まってくか?」
「迷惑でなければ…」
翌日
コンコンッ
「遊佳ちゃん?入るわよ〜」
ガチャ
「いない?」
机の上を見る
「っ…海斗!!」
「で…今日は…立ち直ってくれると思いますか?」
「遊佳ちゃん自身の問題だから…俺にはなんとも言えないな…ただ…」
「ただ?」
「いや…なんでもない」
「教えて下さいよ」
「古墳事件の人物はほぼ揃ったと言っても良いだろうな」
「えっ?」
「数十年前の人物に関わりのある…」
「詳しく教えて下さい!!」
「良いだろう…」
「っ…海斗!!」
二階から流風の叫び声が…
「はっはい!!」
「じゃあ話はまた後で」