ウソツキの王様。
「2人でやれば明日までには出来上がるかもしれん」

王様はマントをとった。嘘もつく暇がなかった。

というか、嘘をつくのを忘れていた。

2人は力を合わせて宇宙船を直した。






次の明け方までには、宇宙船が直っていた。


「ようし、出来た」


王様は汚い手で額の汗を拭った。

狼は王様に微笑みかけて言った。

「嘘は自分を守るための盾でもバリアでもない。
人をよせつけないようにする囲いだ。
囲いはすぐにとれる。
素直に言えばみんなわかってくれるはずさ」

狼は宇宙船の中に入っていった。
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