ウソツキの王様。

2人ぼっち

城の外に出てみると、大きな岩みたいなものが落ちていた。


「なんだ、これは」


岩の周りを一周して、見つめる。

「やぁ」

その時声が聞こえた。




「なにしてるの?」



岩の裏から出てきたのはうさぎの格好をした狼だった。

「お主こそ、なにをしとおる?」

王様は王様らしく、気品を漂わせて聞いた。

うさぎの格好をした狼は普通に

「ちょっと宇宙船がここの引力に引っ張られて落ちちゃったんだ」

王様は思った。

わしと同じく嘘をついている

と。
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