ウソツキの王様。
王様は星を全く見たことがなかった。

だから100年に一回と言われても分からなかった。


「なぜ星から出てきたのだ?旅行か?」

王様は訪ねた。

うさぎの格好をした狼なら本当のことを言ってくれるような気がした。

「逃げたかったんだ」

うさぎの格好をした狼は目をふせる。

「狼だから、みんな友達になってくれない。うさぎの格好をした今でも狼の顔のままだ。
俺はずっと狼でずっと1人ぼっちだ」

王様は狼の肩に手をおいた。

「わしも1人だ」
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