永遠の約束-約束のはじまり-
「なに?」
「どうしたの? 何か元気がないみたい」
首を傾げながら聞いてくる礼香に綺羅は「そうか?」と素っ気なく答える。
「うん。……もしかして、今朝の話とか…気にしてる?」
今朝の話………。
その言葉に、綺羅はフッと笑う。
「お前も聞いたの? その話」
「うん。でもね、麻生くんが気にする必要なんてないと思うよ。麻生くんのせいじゃないんだもん」
やけに言い切る礼香の言葉に綺羅は眉を寄せた。
「俺のせいじゃないってやけに言い切るけど………、どうして?」
「えっ? そ、それは………」
言葉に詰まる礼香に綺羅はますます怪しさを募らせる。
「お前、何か知ってんの?」
「う~…、これって、言っていいのかな~……。麻生くん、誰にも言わないって約束できる?」
「誰にも………。わかった。約束する。それなら、話してくれるんだな」
「………うん」
仕方なくといった感じが抜け切れないが礼香はコクリと頷いた。