永遠の約束-約束のはじまり-
*
「あ、それ。私も聞いたよ。和田さんの話」
いつものごとく、放課後、天文部の部室となったプレハブで綺羅と真里、そして柏葉と慈の四人は椅子に座り机の上にあるお菓子を摘みながら話し込んでいた。
「真里も?」
「うん。逆に聞かれたもん。綺羅くんは和田さんの告白を断ったのかって」
「そこなのか?」
綺羅は真里に聞いてきた奴の頓珍漢な言葉にめまいがしそうだった。
「重要みたいよ。綺羅くんを好きな女の子には。綺羅くんが告白を断るのはわかっていても、こんな大々的な事態になってしまったら、わかっていることでも確認したくなってくるんじゃないの?」
「そういうものなのか?」
よくわからない女子の思考に綺羅は軽く頭を振った。
「それにしても……臭うわね」
珍しく今まで一言も話さず黙り込んでいた慈は突然立つと腕を組んで、部屋のをぐるぐると歩き出す。
なんとなく、嫌な予感がするな………。
その綺羅の予想は当たり、慈は何周か歩き回った後、「決めたわ!」と声を張り上げた。
「何を?」
きょとんとした顔で首を傾げる真里に慈は顔を近づける。