永遠の約束-約束のはじまり-





 調査に出る時に不自然に大人数で歩き回るのは、みんなの目につくかと思い、霊力を察知できない二人は部室に居残りさせている。


 今、真里と二人で調べるのにも、柏葉は何も言わなかったが、慈は「自分も一緒に行く」とごねていたのだ。


 それも、翔が説得してくれてなんとか諦めてくれたのだが、夜の調査も慈に話せばもちろん、着いて来ると言うに決まっている。





 綺羅は渋い顔をしながら、真里の肩に手を置いた。


「あいつには絶対に言うな。言ったら、来るって言うに決まってるからな」


「そ、そうだね………。それに、夜の学校なんて、誰もいないことをいいことに慈ならとんでもないことをしでかしそうだし………」


「だろ?」





 綺羅と真里はお互いに視線を合わせて、どちらともなく固く頷いた。











< 132 / 319 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop