永遠の約束-約束のはじまり-
「おいっ、最後の七不思議はなんだよ。俺の周りで不思議なことが起こるって」
自分の名前が出てきたことに綺羅は慈に鋭い視線を向ける。
「私に聞かないでよ。でも、この七番目は絶対に昨日あたりに付け加えた内容だね。きっと、和田さんのことだよ」
うんうんと一人納得する慈を綺羅は呆れた顔で見る。
「そんな、昨日今日、更新されたような内容をよく知ってるな。お前は………」
「ふふん。私の情報能力を舐めないでよね。これぐらい朝飯前だもの」
別に褒めてないって………。
「それにしても………、七番目の綺羅くんの話は避けておいても、全てのことが作り話みたいですね。一番目のはありがちなものですけど」
真里の言葉に綺羅は深く頷く。
「そんなことがあれば、もっと大事になっていると思うし、第一、旧校舎取り壊し業者って、旧校舎が取り壊されるなんて話、聞いたこともない」
「あっ、それは本当」
綺羅の言葉に被せるように翔は軽く言ってのける。
「えっ?」
全員の声が合わさった。