永遠の約束-約束のはじまり-
綺羅は難しい顔をしながら目を閉じた。
特別、自分が宮城に勘違いされるようなことはしていない。
いつもと同じで。
ただ、霊への考えの違いから、気になって一緒に捜査に参加させて欲しいと言っただけだ。
それが間違っていたのか?
だけど、ただ捜査させて欲しいがどうなったらああいうことになるのか。
綺羅は理解ができない。
閉じていた目を開けると、今日もいつにも変わらず雲ひとつないほどの快晴だった。
季節は夏になり、蒸し暑いが、綺羅のいる場所は日陰になり、風通しもいいところ。
だから、今のこの季節でもこの屋上に来ようという気になれる。
生徒は立ち入り禁止だし、鍵はかけられているため、誰かが来ることもない。
そのため、この場所は綺羅にとって誰にも干渉されない安らぎの場所となったのだ。
この先、どうすればいいのだろうか。
宮城が勘違いしたのは明らかにあの捜査への参加だ。
ならば、今から断ればどうにかなるだろうか?だけど………
生きている人間のほうが大事だと言った宮城は、きっと簡単に霊を切り離すだろう。
それは………
仕方ないとは思うものの、心の奥底で自分の罪悪感が燻られる。