永遠の約束-約束のはじまり-
自分と同じ顔が、手を組んだ状態で布団の上に寝かされている。
し、死んでいるのか?
確かめる意味も込めて、綺羅はあまりにも自分に生き写しの人物へと手を伸ばす。
もう少しで届く………。
そう思った時―――――
綺羅の手は触れることもなく、自分に生き写しのその人物の体をすり抜けた。
触れない?
どういうことだ?
これは………。
夢。
夢だからか?
そう思うと、全てのことに納得がいった。
このおかしな現象全てが夢なのだと。
『私は………お前を愛しているよ………。沙桐(さぎり)。たとえ、この身が朽ち果てようとも、私の心は、いつもお前の傍に………』
「なんだよ、これは………」
いきなり、自分の頭の中に声が響いてきたかと思うと、綺羅の頬には幾筋もの光る筋が流れる。
自分では抑えきれない感情が一気に押し寄せてくる。