永遠の約束-約束のはじまり-
「いるわ」
四人で角突き合わせていたところに、どこかしら声が聞こえてきて、四人は一斉に顔を上げた。
「宮城さん!」
目を見開き、真里は目の前に立つにっこりと微笑む美しい少女を確認した。
「あ~あ…。危ない真似をしないようにと、麻生くんのことをずっと見張っていたのに、学校が休みになった途端にこうなんだもの」
苦笑する礼香に綺羅たち四人は困惑した表情で顔を見合わせた。
「いくら生徒会長が許可したとはいえ、ただの生徒であるお前たちを危険な目にあわせるわけにはいかないからな」
「………海堂…」
礼香の後ろから現れた人物を見ながら、綺羅は複雑な表情を見せた。
つまり、自分がずっと礼香に付きまとわれていたと思っていたのは勘違いだったということだ。
やたらと、綺羅にくっついていたのは自分が妙な行動を起こさないようにという監視だった。
うっわ~…、恥ずかしすぎるだろ………。
散々付きまとわれていて困るというような発言を雅俊や真里に話していた綺羅は自分の身の置き場に困る。
単なる勘違いどころか、自意識過剰と見られても仕方がないことだった。