永遠の約束-約束のはじまり-
つい、口を滑らせた真里は綺羅に呼ばれ、自分が言ってはいけないことを言ってしまったのだと、慌てて口を押さえた。
そんな真里を見ながら、真之は顎に手を軽く触れる。
「そう言えば、ずっと気になってたことがあるんだけど………」
スッと自分のことを見てくる真之の目を見て、綺羅はグッと気を引き締める。
こいつ、何も話さないとばかり思ってたけど、話さないかわりに周りの状況をよく見てるんじゃ。
だからこそ、自分の今までの行動や気にしていない仕草さえも真之は見ていて、トータルで何かを掴んでいるのではないかとさえ思ってしまう。
『聞きたいことがあるのなら、さっさと聞けよ』という意味を込めて、綺羅は真之を見る。
真之はそんな綺羅の思いを感じ取ったのか、フッと笑うとスッと綺羅に向けて指を指した。
指された綺羅はじっと真之が指し示す先を目で追っていく。
それは確かに自分に向けているのだが………
綺羅は指された先に何があるのかわかると、ハッと真之を見た。
「お前、いつも首から下げてるそれ。一体、誰からもらったものだ?」
こいつ………。