永遠の約束-約束のはじまり-
「さっきの一言はどういうことよっ! 遊び感覚ってなに? 私たちは今まで、一度だった遊び感覚で事件を調べたことなんてないわよっ! いつだって、真剣だったわよっ!」
「だが、所詮素人のすることだ。別にそういう仕事をしているわけでもない、アルバイト感覚。遊びと一緒じゃないか」
「海堂~~~! あんたね~~~!」
真っ赤な顔で、握りしめる拳をプルプル震わせる慈。
すでに爆発寸前まで、慈の怒りは上っていた。
「落ち着いて、慈。挑発に乗っちゃダメだって」
「挑発?」
横で宥める真里のその一言に、慈は怒り狂っていた意識がふと途切れる。
「そうだよ。挑発以外の何ものでもないじゃない」
「確かに………」
真里に言われたことで、ほんの少しだけだが、慈の頭も冷静さを取り戻しかける。
そんな慈と真里を余所に、綺羅はじっと真之たちのことを見ながら、どうして、ここまでわざわざ後をつけてきたのかその真意を確かめようとしていた。
光浦の家から出てきたからといって、ただ、それだけでここまで後をつけるのだろうか?
もし、光浦が犯人だと睨んでいたのなら、俺たちの行動なんて別に関係ないはずだ。
なのに、こんなところまで。
本当に海堂が言うようにおかしいと思ったから調べているだけなのか?
そんな風に思っていると、突然綺羅は背筋を冷たいものが這い上がるような感覚に襲われた。
ビクッと体を震わせると、辺りを見渡す。