永遠の約束-約束のはじまり-
「それって………、二人は友達…って…ことか?」
予想もしなかった綺羅の言葉に固まっていた真里に代わり雅俊は綺羅に聞く。
「俺に聞くなよ、そんなこと。それよりも、こいつの写真を持ってきたってことは、こいつがこの事件に何か関係があるってことなんだろ?」
聞かれた慈はコクリと大きく頷いた。
「ご名答。彼女の名前は山口詠美(やまぐちえいみ)。一応、和田あゆみの友達ってことになってる」
「一応ってことは、本当は違うの?」
「そういうことよ、真里。和田あゆみみたいな人間にはうわべだけの友達が多いのよ」
あまりの言葉に、ショックを受けている真里を余所に綺羅は先を促す。
「そんなことはどうでもいい。結論だけ教えろよ。この女がどうこの事件に関わっているのか。それと、動機を―――」
「まったく、麻生くんはせっかちなんだから。まあ、話を脱線させている時間もないし。さっさと話すわよ。ほらっ、真里も落ち込んでばかりいないの」
「いった~いっ!」
慈は真里が座っている後ろに立つと、思いっきり真里の背中を叩いた。