永遠の約束-約束のはじまり-
「それじゃ、二人の席は窓際の一番後ろの席………あそこ、二つ空席が並んでいるだろ。どちらでも好きな方に座れ」
「はい」
「・・・・・・」
律儀に返事をする礼香とは対照的に何も言わずに席へと歩きだす真之。
礼香は真之が席に向かっているのを見て、慌てて歩き出した。
「あの~…、よろしくお願いします」
「え?」
窓の外を見ていた綺羅はいきなり後ろから声をかけられ、初めて自分の後ろの席に人が座っていることに気づいた。
え~…っと、誰だっけ?
全然、名前とか聞いてなかった………
「あ~…、よろしく」
一応、当たり障りのない言葉を返した後、綺羅は礼香の隣に座る真之の姿も目に留める。
あれ?
転校生って二人?
それも、この時期に同じクラスに?
不思議な現象に綺羅は首を傾げながら、前を見た。