永遠の約束-約束のはじまり-













     *













 「ねえねえ、宮城さんが通っていた前の学校ってどこ?」
 
「宮城さんって彼氏とかいるの?」
 
「一緒に転校してきた海堂くんとはどういう関係? もしかして、付き合ってるの?」






昼休み。


一緒にお弁当を食べようと誘ってくれた子たちから質問攻めにあいながら、礼香は苦笑する。


そして、律儀にも一斉に投げかけられた問いかけに一つ一つ丁寧に答えを返した。







 「前は、園田学園っていう隣の県の高校に通っていたの」


「園田学園~? 他県か~…。全然知らないや~…」


「ハハ…、他県だもん。知らなくても仕方ないと思うよ。あと、彼氏はいません」


「え~~~!? うっそだ~! その容姿で彼氏がいないとかありえないよ~」


大げさなほど驚いた様子の彼女たちを見て、礼香はふっと笑う。


「ちなみに、真之とはただの友達。ちょっと、わけありでね。真之と付き合うなんてことは一生ありえないから、ご安心を」


茶目っけを込めて、にっこりと笑うと、彼女たちは「べ、別にあたしたち、海堂くんのことなんて………」

など、ばればれなのに、興味がないふりをする。


そんな彼女たちに微笑みながらも、礼香はふと窓際の方へと視線を向けた。







 「・・・あっ! もしかして、宮城さんは麻生くん狙い!?」


「えっ!? いや、あたしは別に………」


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