永遠の約束-約束のはじまり-
「いや、あれは違う。あの光は突然。どこから放たれたものかもわからない。真里こそ、誰か外にいたとか、何か見なかったか?」
「そ、そんなこと言われても………。私たちもあの突然の光で綺羅くんに何かあったのかと思って、急いでこの部屋に向かったから」
「その間に、誰かにすれ違ったとか!」
「う、ううん………」
驚いた顔で自分を見てくる真里に綺羅はハッと我に返る。
自分でも気づかないうちに綺羅は、問い詰める熱が入っていたのか真里の肩を鷲摑みにしながら、問いただしていたらしい。
そのあまりの切羽詰った綺羅の表情に真里は驚いた顔をしていたのだ。
「な、何かあの光に思い当たる節とかあるの? まさか………!?」
「いや、そんなはずはない。そんなはずは………」
綺羅は無意識のうちに自分の首にかかっているペンダントを握り締めた。
だけど、あの時に聞こえてきた声は女だった。
それが、綺羅にはひっかかる。
微かな記憶に残る深青の言葉。
『あげる! 綺羅が泣かないようにお守り。だから、泣いちゃダメ。絶対に会えるよ。約束』
あれは、幼い時に自分を泣き止ますために言った深青の言葉。
そこに、何かが含まれているとは思えない。