永遠の約束-約束のはじまり-
「そうだな」
綺羅はぎゅっと手を握り締めると、まっすぐにプレハブを見据えた。
「お前、さっき深青よりも強い結界だって言われたって言ってたよな」
「う、うん。でも、小学一年の時だよ。今じゃ、絶対に深青ちゃんのほうが力は上…」
「そんなことはどうでもいいんだよ。一時期でも深青よりも上の力を持ってるんだ。お前の結界は相当な腕ってことだ」
「え? それって、褒められてるのかな? ありがとう」
ポッと頬を染め、照れくさそうに笑う真里。
だけど、綺羅はじっとプレハブの結界へと目を凝らしていた。
「お前…、俺と組まないか?」
「え? 組むって……、何を?」
きょとんとした顔で綺羅を見る真里。
そんな真里に綺羅は今まで人には見せたことのない優しい笑みを浮かべた。
「さっき言ってただろ? 防御だけじゃ何もならない。攻撃と防御、両方を持って初めて退治ができるって」
「そ、それは…言ったけど」
戸惑いながら答える真里。
「だから、お前が防御、俺が攻撃」
指をさしながら答える綺羅に真里は『まさか』とばかりに目を見開く。