実の弟に恋をしました。



「……ふーん」


「じ、じゃあ、早く下に来てね!先行ってるから」


そう言って、くるりと踵を返す。



「……待って」



──え。



「…な、なに?」



「こっち、来て?」




……ゴクッ。

あたしの喉が鳴る。


だって、陸の声がいつになく色っぽくて…。

調子くるっちゃうよ。



「……」


おずおずと、陸のベッドに歩み寄ると。


「ん」


陸は、布団から右手を差し出してあたしを呼んだ。


…ドクンドクン。

高鳴る心音。


おそるおそる、陸の手に自分の手を重ねる。







──グイッ。


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