実の弟に恋をしました。
「きゃっ…」
一瞬の出来事だった。
視界はぐるりと反転し、気づけばあたしはベッドの上。
「……り、く?」
ベッドの軋む音と同時に、陸が私の上に覆い被さってくる。
そして、私の身体を押さえつけるようにして、真上からジッと見下ろしてくる。
その距離は、10cmほどしかなくて。
少しでも頭を起こせば、唇が触れてしまいそうなほど。
いっきに高鳴る心臓と、全身が熱くなる感覚。
「……姉貴がいけないんだよ」
「…陸…、んっ」
同時に、塞がれる唇。
──熱い。
陸の唇から伝わる温度に、頭がくらくらする。