実の弟に恋をしました。



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「……キス以上はしません」

「…はい」



二人してベッドに横たわりながら、額と額をくっつけて。

お互いの体温を確認する。


陸の真っ直ぐな瞳が、あたしを捕えて放さない。


しばらく見つめ合ったあと、陸は優しくあたしの額に口づけた。


「ふ…くすぐったい」


「じゃ、ここは?」


そう言いながら、

鼻の頭に

ほっぺに

耳たぶに


至るところにキスの雨を降らしながら、あたしの髪を優しく撫でる。



……ねぇ、陸。


好きな人と触れ合うことがこんなに幸せだなんて知らなかったよ。




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