実の弟に恋をしました。
「ほらほら。二人とも良い年なんだから喧嘩しないの!」
「…だってさ。真弥」
──ダン!!
「ッてー!!!」
あたしのキックは、見事に陸の脛にヒット。
声にならない声で絶叫する陸に、あたしは仕返しの意を込めてニヤリと笑ってみせた。
「…く…テメー、あとで覚えとけよ?」
「え?なんのこと?」
「鳴かせてやるよ。…違う意味で」
「……ッ」
ボンッと火を噴いたみたいに、顔中が熱くなる。
多分、今のあたしの顔は茹でダコみたいに真っ赤だ。