実の弟に恋をしました。


「あ、俺が姉貴を襲うとか思った?」


口端をあげて、ニヤリと笑う陸。


「なっ…!別にそうゆうわけじゃ……」


ほんとは図星だけど。

悔しいから言わないでおこう。



「残念だけど、今日はマジで勉強教えてもらいたいんだ」


「わ、分かってるよ」


「良かった…助かるよ」



ほっとしたような、ガッカリしたような、複雑な心境。

期待しなかったと言えば嘘になるけど……。


でも、よく考えてみたら、陸は来年受験生になる。


このところ夜遅くまでバイトしてたみたいだし、実は心配してたんだ。


頼りないかもしれないけど、あたしに出来ることなら力になってあげたい。


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