実の弟に恋をしました。



─────


───




「…弥、真弥!」



───?


あたしを呼ぶ、聞きなれた声。


うっさらと目を開けると、眩しい光が差し込んでくる。


そして、同時に視界に入る、陸の姿。



「……陸」


「おはよ」


そう言ってにっこり微笑んだ陸を見て、初めて今までの出来事は夢だったのだと悟った。



「ご飯出来てるって」


「……うん」




……変な、夢。


血が繋がっていない、なんて、ありえる訳が無いのに。


あたしは心の奥底で、そんな願望を抱いていたのかな。



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