実の弟に恋をしました。
「…真弥ぁ」
「へ?」
見ると、さっきまで項垂れていた由紀は、子犬のように目を潤ませながらあたしを見上げていた。
「今夜あたしにつきあって!一人でいたくないの…」
「……う、」
正直、返答に迷う。
由紀を放っておけない気持ちもあるけど、やっぱり夜くらいは陸と一緒にいたい。
…てゆうか。
帰らなかったら陸が心配するに決まってる。
「…じゃあ、さ。ウチ、来る?」
「え、いいの!?」
あたしの言葉に、由紀はキラキラと目を輝かせた。
「弟とかいるけど…それでも良ければ」
「陸くん!?キャー!会いたい会いたいっっ」
そ、そうだった…
由紀は筋金入りの陸ファンなんだった……