実の弟に恋をしました。



…が。


後悔先に立たずとはまさにこのことで。


結局、由紀は今夜、うちに泊まることになってしまった。



「今夜はいーっぱい話そうね!」


「そ、そうだね」



なんて言いつつも、あたしはいろんな意味で焦り始めていた。

自分から誘ってみたものの、あたしと陸の関係を彼女は知らない。

というか、言えるはずが無い。


つまり、今夜は「普通の姉弟」を演じなければならないわけで…。

今のあたしに果たしてそれが出来るのか。


ただでさえ、あたしはまだ現実を受け入れきれてないというのに。



──あぁ、頭が痛くなってきた。


今更だけど、泊めるなんて言わなければ良かったかも…。



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