実の弟に恋をしました。
「…真弥?どした?」
急に黙り込んだあたしを心配してか、由紀は眉を下げて覗きこんできた。
……あたしは最悪だ。
由紀はいつだってあたしの味方でいてくれるのに。
「…あ、ごめん!それより由紀、喉乾かない?」
「あー、少し」
「じゃあ紅茶か何かいれてくる。待ってて!」
「サンキュー」
由紀の純真無垢な瞳が、今のあたしには眩しすぎて。
それから避けるように、あたしは部屋を後にした。
……ごめんね、由紀。
あたしは由紀に、嘘をついてる。
おまけに、何もしらない由紀に嫉妬して…最低だね。