実の弟に恋をしました。
−1年後−
衝撃的なキスから早くも1年が経ち、あたしは大学に進学、陸は高校2年生になった。
「陸、顔洗うんだから早くそこどいてよね」
「うっせーな!風呂場で洗えっつーの!」
相変わらず、言い争いの絶えない毎日。
だけど、そんなやりとりが逆に心地よかったりもするんだ。
「だいたい、何よその頭。高校生のくせにナマイキ!」
いつの間にか茶色に染められ、ワックスで無造作に操られた陸の髪。
似合っていると言えば似合ってるけど、どちらかというとあたしは前の黒髪のほうが好きだったな……。
って、何考えてんだあたしは。