実の弟に恋をしました。


「…姉貴?」


「………」


「な、なんだよ。マジで落ちこむなよ」


「違うって」


そう言って笑って見せたけど、気持ちは複雑だった。



──ちょうど半年前。


半ば無理矢理連れていかれた合コンで、彼に出会った。

大熊雄司、彼の名前だ。

一流企業に勤めるエリートで、年は25才。

彼のしつこいくらいの猛アタックに根負けして、告白の1週間後からつきあい始めた。


顔もまぁまぁかっこよかったし、お金持ちだし、優しいし。

条件としては最高の彼氏。



……だけど。


ここ最近、急に雄司の言動が気になるようになった。




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