実の弟に恋をしました。



「…ありがと。変わるよ」

「え、あ、うん……」


そう言って、陸はあたしをベッドの上に座らせると、背後からタオルで頭を包みこんだ。



…………。


やっぱり、陸に、聞いてみようかな。

梓ちゃんとの過去。


触れたがらない理由も…。



「…あのさ、陸?」


「んー?」


「梓ちゃんのことだけど」


「………」



その瞬間、陸の手が止まった。



「陸?」


「……別に、大した関係じゃないから」


───え?



「でも……」


つきあってたんでしょ?



「もう昔のことだって」


「……」



確かに、そうかもしれないけど。


でもやっぱり、気になるよ…。


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