実の弟に恋をしました。
「どうぞ」
「ありがとう」
とりあえず、梓ちゃんをリビングに通し、紅茶を差し出した。
髪を耳にかける仕草が妙に色っぽくて、同性でありながらもついドキッとしてしまう。
…やっぱり、可愛いな。
昔から目鼻立ちは整ってたけど、やっぱり高校生にもなると大人の色気ってやつが出てくるのかな…。
…それに比べて、あたしは…。
はぁ、と溜め息をつく。
「真弥ちゃん?」
「え!あっ…何?」
ハッとして顔をあげると、不安そうな表情であたしを見つめる梓ちゃん。
「…なんか、ごめんね。突然来て迷惑だったよね」
「な!そんなことない!大歓迎だよ?」
やば……。
無意識についた溜め息を勘違いされちゃったのかな。