実の弟に恋をしました。





結局その日、陸は一度もあたしと目を合わせることは無かった。


梓ちゃんと何を話したのか。

そもそも、本当に会いに行ったのか。


聞きたいことは山ほどあるのに、真相は闇に包まれたまま。


でも、陸のあの表情を見る限り、何かあったことは確かなんだろうけど…。



「…なんで何も言ってくんないのよぅ…」


言いようのない不安と焦りで、涙が溢れてくる。





……陸。


貴方は今、一人で何を考えているの?


あたしは、陸を信じていればいいんだよね?




< 279 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop