実の弟に恋をしました。
──陸!
起きてたんだ!
慌てて、陸の部屋のドアを開けた。
「…あの、」
おそるおそる、足を踏み入れる。
真っ暗な部屋。
次第に、ぼんやりとその姿が浮かびあがってくる。
「……どうした?こんな時間に」
表情は見えないけど、いつもと変わらぬ穏やかな口調に、あたしはつい泣きそうになってしまった。
少し話さなかっただけでこんなに不安になるんだもん。
あたし、陸がいなくなったらどうなっちゃうんだろう…。
そんなこと、考えたくもないけど。