実の弟に恋をしました。
陸の部屋のベッド──
何度も愛を確かめ合った、秘密の場所。
そこに、少し距離を開けて腰をおろすあたしたち。
「……」
暫しの間、沈黙が続いて、部屋が静寂に包まれる。
陸の話を聞くつもりで来たはずなのに、今はどうしてか、聞きたくないと思ってる自分がいる。
それは多分、陸の表情が、あまりにも悲しそうだからだ…。
嫌な予感。
額に滲む冷や汗。
そして、陸の口が小さく開いた。
「…真弥。俺たち、しばらく距離起こう」