実の弟に恋をしました。
映画の内容は、想像以上に過激だった。
ただのベッドシーンならまだ良い。
スクリーンに映し出されているのは、目隠しをされた女の人があられもない姿で拘束されている映像。
おまけに鞭のようなもので叩かれては、嗚咽混じりの悲鳴をあげている。
「…っ」
観るに耐えなくなって、あたしは視線を落とした。
本当は耳も塞ぎたいくらいだ。
「真弥?どうした?」
あたしの異変に気づいた雄司が、顔を覗きこんでくる。
「…な、なんか過激すぎて」
「駄目。ちゃんと観て、真弥」
……え?
いま、なんて言ったの?
驚きのあまり、声が出ない。