実の弟に恋をしました。




♪♪〜♪


再び、携帯の着信が鳴り響いた。



「…親父か」


「うん…会社からもかけてきてるみたい」


「……そっか」



お父さんが取り乱すのも無理は無い。


いや、これば普通の親の反応だろう。



「どうするの?陸」


「…なにが」


「本当のこと、言うの?」



あたしの言葉に、陸は一瞬言葉を詰まらせた。



昨日の時点で、いつかこうなる覚悟はしていたとはいえ、展開が急すぎる。


昨日の今日であたしたちの恋に終止符が打たれるなんて、きっと誰も想像もしてなかった。




「…遅かれ早かれ、いずれバレるんだよ」


「……うん」



だとすれば……答えはひとつしかない。





「…本当のこと、話そう」



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