実の弟に恋をしました。
「………」
「嘘だよな?陸。そんな写真、いくらでも合成できるもんな」
同封されていたのは、暗闇の中で唇を重ねる俺と真弥の姿。
それは、言い逃れ出来ない決定的な証拠だった。
「……陸、答えなさい」
「………」
合成だ、と言い張れば、親父は騙されるだろうか。
──けど。
俺は表情で嘘をつくことが出来るほど器用な男じゃない。
「陸!」
親父が、力まかせに俺の肩を揺さぶる。
「……とだよ」
「え……」
「本当だよ」