実の弟に恋をしました。




それでも陸は、あたしの手を離そうとはしなかった。


そして、挑発するかのようにお父さんを睨みつける。



「…何かの間違いだろ?なぁ陸?」


「……」


静かに首を振る陸。



「…二人してからかってるんだろう?真弥?」



お父さんが、すがるような目であたしを捕えた。


悪魔でも現実を受け入れないつもりなんだ。





でも、ごめんね?


お父さん。












「あたしは陸を愛してる」












弟としてじゃない。


一人の男の人として。





< 359 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop