実の弟に恋をしました。




分からない。

頭が混乱する。



あたしは、一体どうしたいの?


陸についていくって決めたんじゃなかったの?




「やっぱり……」


「え…?」


「真弥は、現実を甘く見てたんだよ」




……どうして?




「どうしてそんなこと言うの?」


「だって本当のことだろ!」


「っ…」



何も言い返せなかった。



確かに、陸の言う通りかもしれない。


覚悟はしていたものの、大切な人達をこんなに傷つけることなるなんて──…



でも、だからといって後悔してるわけじゃない。








「……俺さ、」



沈黙を破るように、陸が静かに口を開いた。




「何?」


「真弥には言ってなかったけど、来月家出るつもりだから」












─────え?




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