実の弟に恋をしました。



「真弥。最後に聞く」




………えっ。



「俺と一緒に来るか、このまま此処に残るか」



ちょっと、待ってよ。

そんな急に……




「友達も、……親父も母さんも、全てを犠牲にして、俺と一緒にいる覚悟はあるんだよな?」



「……っ」




確かに昨日──、あたしはそう誓った。


何を失ってでもいいから、陸と一緒の道を選ぶって。

そのときは、迷いなんて1ミリも無かった。





……でもっ……





「陸が此処に残るっていう選択肢は…?」



すがる思いで問いかけた。


けど、陸は俯いたまま、言い放ったんだ──。





「…それは、絶対にありえない」





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