実の弟に恋をしました。



おそるおそる足を踏み入れると、同時に陸のにおいに包まれた。


…なんだろう。

ドキドキする。


弟とはいえ、男の子の部屋だからかな?



ぐるりと部屋を見渡す。

陸の部屋は、統一感のない殺風景な部屋。


几帳面な性格からか、細かいところまで綺麗に整理整頓されていた。


「なに?そんなに珍しい?」


「や。相変わらず何も無いなーって」


「シンプルって言ってくれる?」



シンプル…確かにそうだ。

でも、陸らしいと言えば陸らしいのかもしれない。



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