実の弟に恋をしました。


「陸のは?」


「は?」


「陸の写真も見ようよ」


「俺の?まぁ、いいけど。
たぶん、この辺につっこんであるはず…」


そう言いながら、ガサゴソと押し入れの中を漁る陸。


……陸の子供の頃、かぁ。

あたしは4〜5歳のときの写真しか見たことがなかった気がする。

でもきっと、生まれた時から可愛かったんだろうなぁ……。



「あ、これだ」


そう言って陸が取り出したのは、これまた色褪せた青いアルバム。

背表紙には【真弥・陸】とお母さんの字で書かれていた。


「これ、あたしもいるんじゃん!!」


「別に良くね?」


「あたしは陸のソロが見たかったの!で、由紀に一枚200円で売りつけるつもりだったのに…」


「ははっ、何だそれ」


そう言って笑いながら、ベッドの上にドカッと腰を下ろす陸。

一瞬戸惑ったけれど、あたしもアルバム片手に陸の隣へ腰を下ろした。


なんか…緊張する。


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