実の弟に恋をしました。
「真弥、おはよ。ご飯運ぶの手伝って」
「んー」
あれから一睡も出来ず、あたしは、不機嫌な顔でリビングに出た。
食卓には、眠そうにパンを頬張る陸の姿。
今日は寝癖が一段と酷い…。
「プッ」
「…なんだよ」
思わず笑ってしまったあたしに、陸が気づいて顔をしかめる。
「陸の髪。アト◯みたいだよ?」
「……姉貴もな」
「へ、あたし?」
「サ◯エさんみてぇ」
「……むっ」
朝から悪態をつき合うあたしに、お母さんが呆れたように笑う。
「ったくあんたたちは。いくつになっても変わらないのね」
「変わらないのは姉貴だろ」
「陸だよ!」
「「プッ」」
二人顔を見合わせて、笑う。