ライオン
「俺はなあ、気付かせてやってんだよ。
この汚ねえおっさんになあ。


ゴミ箱にけり倒されても文句が言えない
自分の立場ってやつによ。



こいつらはなあ、何をされても
文句を言えないんだよ」



そう言って笑うライオンはどこからか拾ってきた
鉄の棒を取り出しました。



鈍く錆びた鉄の棒を見て私は血の気が引いて行きました。




「な、殴るのか?やめろ!」



なんとかライオンを止めようとしましたが
私ごときの制止は奴には効き目がありません。

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