‐最愛‐
「愛里何する?」
美帆が私に聞く。

「メロンパンと
オレンジジュース」

そう言って美帆に
お金を渡した。

「おばちゃん!
メロンパン2つと
ピーチティーと
オレンジ!!」
美帆は大声で言う。

私はさっきの光景を
思い出し苛々が止まらない。

「愛里~?はいっ!」

そう言って私に
メロンパンと
オレンジジュースを
渡し教室に戻る。

椅子に座り美帆は
ピーチティーを飲み
「な~に怒ってんの?」
と私に聞く。

私はメロンパンを
パクっと食べ「別に~」
と適当に返事をする。

「もしかして…
翔太君にヤキモチか?」

ニヤニヤしながら
美帆がちょかしてくる。

「はあっ?ありえへん!
あんな奴に何でヤキモチ
やかなあかんねん!」

ムキになって大声を出す私。

「そんなムキにならんでも…
てか翔太君な~あんたが
大好きなダテ眼鏡かけてるやん!
むっちゃ似合ってんなあ!」

「そうか?普通やん。」

美帆はクスクス笑いながら
「あっそ~」と言って
メロンパンを食べる。


そして放課後。
私はいつものように
美帆と帰ろうとした時

「ちょい時間ある?」

直哉が私達に聞いてきた。

美帆は私に何も聞かず
「うんっ!!!」と答える。

「ぢゃあちょっと話そ?」
と言って3人で学校から
少し歩いた公園に行った。
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