‐最愛‐
私は驚いて何も言えなかった。

そして沈黙が続く…


「そろそろ行こっか!」

翔太はそう呟き立ち上がり
私の頭をポンっと叩き
スタスタと歩いて行く。

私も黙って立ち上がり
翔太の後を追って歩く。

私はふと携帯を見ると
もう夜の8時だった。

「家どこなん?
もう遅いし送るわ」

翔太は私の方へ振り向き
優しい声で言う。

「いいよ。そんなん。」

「お前が良くても
俺が無理。でどこやねん?」

「……そこ左行った所。」

2人はあれから何も喋らず
私の家の前に着いた。

「ありがとう…。」

私は翔太にお礼を言う。

「おう!」
翔太はそう言って手を挙げ
去って行った。


私は家に入り
自分の部屋に行き
ベッドに倒れ込み
「はぁ」とため息をつく。

うちどないしたらいいん?

うちのせいで別れた…。

罪悪感MAXやんけ。ばか。

色んな事が頭によぎる。

私はずっと悩んだ。

でも答えは見つからない。

自分の気持ちが整理できない。
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