‐最愛‐
「ハァハァハァ…………」
私は誰もいない
校舎の裏に座り込んだ。
「うち何してるんやろ…」
小さな声で呟き
私は膝に顔を埋めた。
「こんな所で何してんのー?」
私はパッと顔を上げると
翔太が腕を組みながら壁に
もたれていた。
「…翔太こそ何してんのさ。」
私は驚きながらも
翔太に聞き返した。
「誰かさんが走って逃げるから
追いかけてきたんです~」
そう言って翔太は私の隣に
座り込み頭をクシャッと撫でた。
「なあ…俺本間にお前しか
見てないからなっ?」
ニッコリと微笑む。
「ごめんな…翔太…
いっつも心配かけて…」
私は涙を堪えながら呟いた。
「何でお前が謝んねん!
俺が中途半端な事したから…
もう心配すんな。俺を信じて。」
翔太は真面目な顔をして
私の目を見つめて言った。