ウォールフラワー

★★★★★平岡side★

俺は…なにしてんだろな。

教育実習生とはいえ教師という立場なのに。





「平岡くん。これコピーお願いできるかな」

そう言って山のようなﾌﾟﾘﾝﾄを差し出すここの高校の英語教師 森本浩二38歳独身。

「あ はい」

ひよっこの俺に拒否権はない。

教師の世界だって上下関係はある。

だからなのか俺のことが気に入らないのかこの英語教師は雑用係りのように俺をこき使う。

まあ…これも人生の教訓。


俺はふうっと小さくため息をついた。

よし！がんばるか！


「あーそうそう 平岡ぁ」

英語教師が俺を呼び止めた。

まだ何かあるんですか…。

「今日の夕方 お前の歓迎会やるってよ。…ったくちょっとかっこいいからって…」

…とぶつぶつ続ける英語教師。


歓迎会…ありがたいけど今日はパスだな。

放課後は先約がある。


「すみません。今日は用事があるので…」

「あﾞあ？……おぉそうか」

心なしか嬉しそうにみえるのは俺だけか？

「では授業の準備がしたいので英語教材室使わせてもらいます」

「はいはーい」

俺は鍵をもらい職員室をでた。