ウォールフラワー
★★★★★隼人side★

「なんですってーっ!?!?」

そう言って俺に殴りかかる莉奈子とそれをとめる瞬。

俺は何もできずに下を向いた。



ここは学校の近くのファーストフード店。

俺はさっきしてしまったことを瞬と莉奈子に話した。

そしたら…このさま。


いつもは整って綺麗な莉奈子の顔は 怒り狂って鼻は豚のように広がっている。

そして今にも飛びついてきそうだ。


「隼人…お前それはないんじゃないか?」

瞬の言葉が胸に刺さる。

はあ…。

なんで俺あんなことしちまったんだろう…。

…キスしてしまうなんて。


莉奈子いわくファーストキスらしい。


…はあ。

俺の口からため息がもれる。

「なにため息なんかついてんのよ」

莉奈子の大きな目がキッと俺をにらむ。


ひいっ…こわっ!

「あんたにため息つく権利なんてないわよ。てか呼吸する権利もないわね。酸素がもったいないわ」

ひぃぃぃぃ!!

瞬…お前の彼女こぇーよ!!


「莉奈子…言いすぎ」

さすがに瞬も莉奈子に注意をする。

でも…莉奈子が怒るのは当たり前だよな…。

俺は 莉奈子の大事な人を傷つけたわけだし…。

「なぁ俺どうしたら…」

「土下座でもなんでもしなさいよ変態」

即答する女王 莉奈子。

へっ…変態…?

「変態はないだろ莉奈子」

瞬〜っ!

お前は優しいなあ!!

「麗奈を好きになって挙げ句の果てにキスするなんてロリコンの変態親父よ」

…おい!

「たしかに」

瞬まで!!

2人ともひどっ!
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